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これは、また夢を見ているの………?
にしたって、偶然が重なりすぎる。


目の前にある西洋風の鏡は、まさに私が昨日見た夢の鏡と同じものたった。


ペタペタと裸足で私は鏡へと近づく。
すると、そこには………


紅い髪、金色の瞳をもつ白い翼の生えた私がいた。



「顔は同じなのに、私じゃないみたい………」


それに………私自身は高校の制服を着ているんだけど…
鏡に映る私は、全く違う純白のドレスを着ている。


「というか、私…いつ寝たの??」


記憶には、チャラ男と美容室の前にいて…
眠った記憶なんてないんだけど……


そんな事を考えていると、キラリと鏡が光った気がした。鏡をのぞき込もうと、近づく。



『私を見つけて………』


あ……また、あの子の声だ………
この声、鏡の中から聞こえる………?



『私の、暁……』

「わぁっ!!」


すると、突然目の前に、あの少女が映っていた。
漆黒の髪と瞳、そして翼。


黒い羽をはためかせ、少女は私に手を伸ばす。