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薄暗い城の王間で、国王ダオスは両手を上へと掲げる。
「12の魔法使い達よ、予言をここに示せ」
国王の言葉に、動揺する12の魔法使い達だが、言われた通りに当たり障りの無い予言を口にする。
「夢魔を眠らせずにいれば、イルヴァーナは永遠に在り続けるでしょう」
「長き夢、夢魔を手にしものこそ、イルヴァーナを手にしたも同然。国王こそ、イルヴァーナの支配者にふさわしい」
そして、12人目の予言をが終わる時、王間に、もう一人の魔法使いが現れる。
「お前を呼んだ覚えはないぞ、13とは不吉な数字だというのに」
13とは、破滅。終わりをもたらす縁起の悪い数とされ、イルヴァーナには13人の魔法使いがいながら、呼ばれたのは12の魔法使いだけだった。
それなのに、ここには13人目の魔法使いがいる。
「暁の姫が目覚めるぞ」
そして、不吉な言葉を口にする。
それは、このイルヴァーナでは禁忌とされる存在。
「終焉を予言したぞ………」
「信じられない、それを口にするとは………」
魔法使い達の声がヒソヒソと静な王間で響き渡る。
「ええぃ、その魔法使いを殺せ!!」
王の怒りに触れた魔法使いは、一斉に兵士達に弓や剣を向けられた。
それでも魔法使いは不気味に笑う。