「ごめん。これ…返すわ。」

何がごめんなの?意味分からないよ。これってサヨナラってこと?ねぇ…?

「…なんで?」

「昨日、見たんだろ?千夏といるとこ。」

千夏…?誰それ?そんな人知らないよ。初めて聞いたよ。





「千夏…?」

「あぁ。俺の彼女。」

彼女…?彼女は私じゃ無かったの?私だけじゃ無かったの?

「なっ…なにそれ?」

「お前は遊びだってこと。そんなのも分かんねぇの?」

遊び…?なにこれ。夢?幻?私の目の前に居る先輩は、偽者?




最初言われた時は意味が分からなかった。でも、別れ話だってことはわかって、私は泣いてわめいたんだ。

嫌だ…別れたくない。って。

でも先輩は、私を冷たく見下ろして行ってしまったんだよね。




昨日見たのは…夢でもなんでも無かったんだ。今でも目に焼き付いている。

先輩が女の子と抱き合っているところ。あの女の子は千夏って人だったんだ。本命?

私よりもカクが上なんだね。千夏さんが羨ましいよ。