その夜。大きなお城で一人ぼっちの王様は、眠れませんでした……。

「皆……帰ってきておくれ……ワシが悪かった……。」

誰もいない部屋で、王様は、寂しくて涙をポロポロと流しました。

ところが、翌日、お姫様が王様の前に現れたのです。
心優しいお姫様は、優しく微笑むと、

「王様。王様には、王様にしかない、いいところきっとがあります。それは、他の人も同じです。もし、あなたが二度といじわるをしないで優しくすると約束するのでしたら、私も皆も、王様の事をゆるしてさしあげます。」

お姫様のその言葉に、王様は、

「約束します！もう二度と、いじわるをしません！」

と言いました。
こうして王様は、いじわるをきっぱりとやめて、皆に優しくし、皆のいいところを沢山見つけるようになりましたとさ。

◆おしまい◆