「今日からまた女子がうるさいぜ〜。やんなっちゃうよなー！！」
「またなんか起こんなきゃいいけどな」
「本当それ！」
「わけわかんないよな、体育祭のたびに起こる騒動」
そう
俺たちが体育祭で活躍すればするほど俺たちの周りは騒がしくなる
そして何かしら問題が起きるのだ
それに巻き込まれる度に俺たちは体育祭が嫌いになっていった
騒動のことを思い出し、昔の話を笑いながら話していると
チャイムがなった
次の時間は体育だ
俺と頼斗はバスケを選んだから
今日の授業は体育館でバスケをしている
うるさい女子の声に軽くこたえながらバスケをする俺と頼斗
女子の声にはうるさいけど、やっぱ運動するのは気持ちいい
そんな時、女子の声と大きな音が響く
「叶愛ちゃんっ！危ないっ！」
ドンっ！！！！
体育の授業で怪我は珍しくない
いつものように怪我をした人に野次馬が集まる
「え！？どーする！？」
「先生は？先生！」
「誰か呼んできてよ！」
ざわざわと周りが騒ぎ始める
俺たちも野次馬に混じり、怪我をした人に近づく
そんな中心には、
昼休みに話題がでた叶愛ちゃんが倒れていた
いつもなら、俺も頼斗も無関心だ
だけど今日は、違った
頼斗が、叶愛ちゃんの方へ歩いていくのを
俺は横で見ていた
