内心ビクビクしながらも宵を睨んでいると。



「はっ、ちょ……!?」



ジャラジャラという音とともに、グイ、と右手が引っ張られる感じ。


あわわとされるがままにされ。


ベッドからも追い出され、最終的には右手をバンザイしたままで立っている状態に。


しかもちょーギリギリ。


軽く背伸びをして手錠が少し緩む。


というかこの鎖は天井に繋がっていたのね。


その上長さは自由自在ときた。


ムダに金をかけていやがる。



「ちょっと、何してんのっ」



ツラいんですけど。


地味にツラいんですけどこの体勢。


苛立っていることを声でも態度でも表情でも、とにかく体全体で表しながらら宵を睨み付け……って、あらいない。


クスクスと笑い声が後ろから聞こえてきて、場所は分かったけど次は首が回らない。


めっちゃムカつく。