「さあ、そろそろアマナも落ち着いたみたいだし、早速2人の愛を育もうか」
「は?」
ベッドから少し離れたソファに座っていた宵が、ニッコリと笑顔を浮かべて私の方に近づいてくる。
ちょい待て。
何をするつもりなんだ。
この際なぜ私がこの状況に順応してきたか分かったのは触れないでおこう。
でも待て。ちょい待て。
もう少し言うならあと1時間ぐらいは待て。
警戒心を露に布団を掴む手の力を強くする。
「ふふ、大丈夫だよアマナ。
怪我するような危険なことはしないからさ」
「や、そこを心配してるわけじゃないし」
こっちは私の身に起こるであろう身体的なものじゃなくて、精神的な面を心配してんだよ。
だってその浮かべた笑顔が、なんか、得体が知れないし。
極論言うと、怖いっす。