「いえ!私にとってはありがたいことなんですよ?♪今まで私の周りにはアニメの話ができる方々はいませんでしたから。黒龍さんが初めてなんですよ♪だからお礼を言いました♪あなたに解説します。」



たったそれだけのことも嬉しく思うなんて…きっと勉強勉強だったんだろうな…




「あっそ。」



「はいっ♪ニコッ」




「……ねぇ、」


「はい?なんでしょう?」



「親友はいないの?」



「いますよ。あなたに応答します。」



「じゃあなんでその親友に秘密を言わなかったの?親友なんでしょ?親友なら親友がどんな奴でも味方にいてくれる存在でしょ?」



すると、下にうつむいて口を開いた。


「…………親友だからこそです。親友だからこそ一番失いたくなかった…。ヲタクというもう一人の私の存在を彼女が知ることによって、彼女にとっての私は彼女が知らない私の存在へと変化する。そうすることによって、彼女は不安を抱き、やがて私のそばから消えてしまいます…。それがただ単に怖かったんです…。」



「だから言わなかったんだ。」