「でも、西峰が補習することになるなんて、ちょっと意外だなー」


「そう...ですか?」


「うん。西峰、真面目だしね」



そう言って、優しく微笑んでくれる。


はぁ、癒やされるー...


でも、榎沢先生がちゃんと私のことを見ててくれたなんて。


嬉しすぎて涙が出そう。



「西峰ってもしかして、数学苦手?」


「実はちょっとだけ...」



私は昔から文系の人間。


だから、実は数学が苦手教科なんだ。