その真っ直ぐで優しい眼差しから

あたしは目を離せなかったけど


その姿がみるみるうちに涙で滲んでいった



「ごめんなさい!

ひどい事言ってごめんなさい‼


隼人さん、少しだけでいいから

今そばにいて下さい…」



「もちろん」



隼人さんはそう言って指で涙を拭うと


あたしの泣き崩れた顔を道行く人に

悟られないよう半歩前を歩いて


近くの腰を下ろせる場所まで

連れてってくれた


表情は分からなかったけど


時折あたしに掛けてくれる声は

微笑んでくれてるように感じた



もし暗い夜道を照らす月明かりよりも

明るく優しい光があるとしたら



それはきっと、彼の心だと思う