「証明して!」
「はあぁぁァ? し、証明ったって…どうすりゃ、いいんだよ」
びっくりもんだ。何を言い出すかと思ったら、“証明”と、くるんだもんな。
数学じゃあるまいし、どうするんだよ。

「何でもいいから、一つ約束して。何かを止める、とか、逆に始めるとか。
とに角、あたしの為に、何かして!」
もう、真顔なんだよ。目ン玉なんかさ、ギラギラって感じなんだ。
少し俺、ヒビっちゃった。で、つい「う、うん」って、答えちゃって。

そうは言ったもののよ、何を始めりゃいいのか…。
止めるったってえ、あいつらみたいにタバコはやってねえし。
「勉強でもいいよ。テストで、クラスの十位以内に入ってよ」

そんな、勉強なんて、とんでもねえ!
教科書を見たら、頭が痛くなるんだから。
それに、今さら勉強したって、しょうがないし。
高校出たら、即就職だかんナ。

あぁ、もう!
なんか、ねえのかよ。簡単に始められて、kazukoに、アピールできることは。
人間の感情を証明するなんて、そもそもできるわけねぇじゃねぇか!
でも、なんかやんないと、kazuko、やらしてくれそうもないし…。