39――クラスの人数、引く1。
それが私の、アンラッキーナンバー。
「また、私のクラスだけか……」
頭痛がするのは、毎日キッチリポニーテールでまとめているからじゃない。
憂鬱な気分は、足りない課題プリントと一緒に閻魔帳に挟み込んで。
「放課後、3階の空き教室」
朝のホームルーム終わり。
窓際の席で、悠々と突っ伏している男子をブッ叩く……と今のご時世色々とヤバイので、やさーしく頭にタッチ。
「んんぅ……せんせぇ……?」
この方法でしか起きない、ワガママ王子。
私にとっては、ワガママ幼児。
何が面白いのか、私がしたように栗毛を撫でて、へらぁっ。
「りょーかい。楽しみにしてる」
みんなのアイドルで、私の宿敵であるコイツの思考回路は、いまだに解けない。