「あたしたち、悪いコトしてないよね……?」


「当然」



 やっと弱味をさらけ出したあたしに、「彼」は笑ってくれた。


 血は繋がってないけれど、


 そんなものなくたって、あたしを全身で愛してくれる人……。




「安心したら、ちょっと100回くらいキスさせろ」





 ……愛情過多が、玉にキズですが。



「分割で」


「一括」


「きゃー!」



 視界の青すぎる空を兄色に塗り潰されながら、耳にした。





「そのうち、お兄ちゃんとか呼ばせなくすっから。――覚悟しとけ」





 ――奪いに行く。





「せいぜい頑張って、お兄ちゃん?」





 ――早く、来て。





 本音はそっと仕舞い込んで、


 今はただ、演じてやろうじゃん。


 そして将来、見返してあげようね?


 あたしたちは、どうしようもなく幸せですって。



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だれと…【義兄】

いつ …【昼休み】

どこで…【屋上】

なにを…【壁ドン】

    【キス】