「誰もいないとこで、俺だけを見つめさせたい」


「ちょっと!」



 指が、絡まる。



「俺だけが、独占したい」


「こらっ!」



 吐息が、かかる。



「早い話が」


「……んっ!」



 唇が、重なる――



 ブレザーの袖を掴んだけど、引き離すどころか、力が入らなくて。





「俺=先生が好き。簡単な問題だろ?」





 大きな手のひらが、火照った頬をスルリと撫でる。