「巳甘さん、この匂いはおむすびですか?」


「うん。食べる?」



「えぇ。ちょうどお腹空いてましたから。」



小五郎さんは寮に帰るのが遅くて夕食が食べれなかったんだとか。



「はい、どうぞ。」



あたしは持ってきたおむすびを小五郎さんに渡した。


小五郎さんはそれを受け取りあっという間に食べてしまった。



「まだ食べたい?」



「……えぇ、食べたいです。」



小五郎さんは少し考えてそう言った。



「部屋に戻っておむすびを作ってくるから、待ってて?」



「その必要はないですよ。」



「きゃぁっ。」



小五郎さんに腕を引っ張られ小五郎さんの胸の中へ。



「小五郎さん…?」



「巳甘さんが食べたいです…」



「ぅんっ。」



あたしは小五郎さんに気付けばキスを、されてた。



何度も角度を変えられ、息が苦しかった



少し唇が離れたすきに息を吸おうと口を開いたら、またキスをされた。



深いキスを。



いつまでそうしたんだろ。



あたしたちは離れた分たくさんキスをした。



嬉しかった。



あたしはこの一週間、夢みたいな気分だったから。



夢にまでみた小五郎さんのいる生活。



この温もりを感じれば感じる程現実だと、実感した。



けど、息がもう限界だったから小五郎さんの胸を軽く叩いた。



すると小五郎さんはゆっくりと唇を離してくれた。



「巳甘さん…。まだ、僕はしたいです。」



珍しく…いや、初めて小五郎さんは甘えてきた。


「……っ。で、でも。」