「終わったんなら連絡くらいしろ!この馬鹿っ‼︎‼︎」


思わず耳を塞いでしまった。



あーうるさい。



僕はポケットから耳栓を取り出して耳にはめた。



これで少しは静かになったよ。



「……に……か?」



「……」




「…今から…よ………」



たまに少し声が聞こえるから思わず聞き取ってしまう。



だから全く課題に手がつけられない。



僕は耳栓を外して悪いと思うけど会話を聞くことにした。



「そこで頼みがある。そいつ今補習っていう居残りを1人でしてると思うから課題が全部終わるまで…いや、会議が終わるまで見張っといてくれ。」



居残りしてる一人って僕のことだよね?



「見張るって酷いなー。」



「お前は黙ってろ。…で、よろしく頼むな。今日の帰りに甘いもん沢山買ってやるから。」



いーなー。



甘い物沢山買ってくれるなんて羨ましすぎる。



「ごめんな。それと西郷理事長にも会議に参加してもらうから言ってやってくれ。じゃあな。」



ピッ



「って事だ。今から行ってこい。」



「は?何処へですか?」



「佐幕科の二階の渡り廊下に。ほら、さっさと行ってこい。課題増やすぞ。」



「はいはい。行ってきますよ。」



僕は渡り廊下へと向かった。