それからというものあたしはレッスンにボイストレーニングに沢山学んだ。
その合間に吉田から数学とか英語とかを教わった。
実はあたしいま16歳なんだよね。
本来なら高校一年生。
けど一年間も留学するから1年分の知識とかは吉田から教わる。
つまり吉田はマネージャー兼家庭教師。
「吉田ぁ〜、帰りたい〜」
「駄目。あと一ヶ月は頑張って。」
「えぇー。あ、そうそうなんで吉田は小五郎さんの事知ってるの?」
「巳甘の兄さんから聞いたよ。」
「へ?いつ?」
「留学する前。」
「なんであたしに教えてくれなかったの?お兄ちゃんは。」
あたしのお兄ちゃんは本当はいない。
けどあたしはお兄ちゃんの家に養子に入ったの。
あたしは施設に入れてもらえず外に捨てられた。
そんな時お兄ちゃんはあたしを拾ってくれた。
あたしが6歳、お兄ちゃんが20歳の時の事だったの。
お兄ちゃんの名前は土方歳三。
偶然にもお兄ちゃんも前世の記憶を持ってたみたいだったから丁度よかったんだ
お兄ちゃんもあたしの事覚えてくれてたし。
あたしも覚えてた。
お兄ちゃんはあたしを本当の妹みたいに世話をしてくれた。