雨宮可憐へ


別に俺は好きでこんな喋り方してるわけじゃない。


手紙というのも俺はスマホとか親が厳しくて持たせてもらえない。


うちの家系は、武士道を重んじるらしくてね。


親父は付き合うからには、結婚が前提条件らしい。


まぁーやってらんねぇわ。こんな手紙書くの初めてだから、文章読みづらくてわりぃな。


本題に入る。


初めて可憐を意識したのは転校初日に、お前に怒鳴られた時からだった。


凛とした可憐の顔を見ていたら、胸が痛くて、気づけばいつもお前を見ていた気がする。


何だろうな、こんな気持ち初めてだから俺にもわかんねぇけど、可憐見てるとさ。


好きってこんな気持ちなんだろう。今まで俺は女と話した時もないし、女も俺から遠ざかってくし。


結論から言う。


俺は可憐が好きだ。結婚前提に付き合って欲しい。


放課後、屋上で待ってる。