舞子に見つかったらまずい。あたしは手紙をしまい、平静を装った。


椿龍の姿はない。


舞子が登校して来たので、心臓が飛び上がった。


「おはよ、可憐」


目がはれている。失恋のショックで泣いていたのだろう。


「おはよ」


「どうしたの、顔が赤いよ、可憐」


「ななななんでもない!」


まともに舞子の顔を見れなかった。