全て話し終わる

しかし、以蔵や龍馬といた12年間は、

さすがに間者と言われるのが途中怖くなって話すのをやめてしまった。



芹沢は俯く黒羽の頭を撫で、

過去の話をしている時に無意識に流れていた黒羽の涙を拭った。





「よく頑張ったな…だがその12年間どこにいたのだ?」




うっ…痛いところついたな…


と黒羽は思った。



さすがに12年間1人でやりくりしてたっていうのは信じがたいし、

この人には嘘をつきたくないと黒羽は心がモヤモヤしていると。