なにが起きたのか、理解出来なかった。 強く打った頭も 擦り傷だらけの膝も 全部気にならなくて 俺は、電信柱に追突したトラックへ歩み寄る。 「きゅっ、救急車!!!」 その声は、さっきまで俺が立っていたところから。 俺は混乱状態のまま、足を引きずって歩いた。 そこで目に入るのは 広がる血の中で倒れる 俺の 大好きな ――――――――夏希