声をあらげ叫ぶあかりを、宥めるように里奈がフォローする。
…やっぱり、三人でいるときは楽しいや。
この間隼人くんに告白されてから、あかりとはなかなか話せなかったし。
私って、恵まれてるなぁ…なんて、改めて思っちゃう。
「じゃーねー!!」
帰り道、里奈とあかりとは別の方向な私は、一人になって考える。
隼人くんの告白は嬉しかったし
…恋愛感情じゃないけど、好き、だから。
なんとな断りずらいなって思い続けて、気づけば今日。
二人の前で決心した、“隼人くんを断る”こと。
私も、もう決めたよ。
…今度こそ、揺るがないよ。
そして私は、空を見上げた。
その日は晴れていて、
私の背中を押すように、空は綺麗な夕陽が輝いていた――――