今まで黙ってみてくれていた里奈だけど、今回のことは本当に感謝しなくっちゃ。
「里奈~!! ありがとーう!!!」
私があかりから離れると、あかりも私と同じように里奈に駆け寄った。
二人で一気に里奈に抱きつくから、里奈も少し苦しそう。
「里奈もだいだい大好きだよっ」
二人で笑顔を向けると、里奈がプッと吹き出した。
「…なんかこれ、青春ドラマみたいじゃない?」
そう、おどけて言われて、私とあかりも笑い出す。
「仲直り、できて良かった」
「私も」
「でも、隼人とキスしたのは若干気にくわない」
「うっ… ご、ごめん…」
「まぁ、悠なら許せちゃうんだけどね」
あかりはクルリと私たちの方へ振り向き、こう言った。
「うちら、ずっとずっと、親友だよねっ」
その言葉に、私は涙を流しながら頷いた。
――――ずっと、親友
その言葉は、今まで生きてきたなかで一番温かくて幸せな気持ちになれるものだった。