師央が理仁に確認した。



「理仁さんは、見たことがあるんですね。おとうさんが朱獣珠を使うところを」



「何度もね。そのたびに、ペットが死んじゃって、親父の財産はガバガバ増えてった」



「ペットの命を代償に?」



オレは合点がいった。



「正木が四獣珠を狙うようになるって話に、さっき理仁は、やっぱりと言った。それは父親を見てきたからなのか」



「正解だよ、あっきー。ハマっちゃうんだな、あのチカラに。そりゃ、便利だもんね。おれだって使いたくなったことがあるよ。親父を消してくれ、ってね」