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「おい、こうす」


「茜だってちゃんと腹割れてんじゃん。」


「はあ?」


割れてるけど。毎日腹筋やってるけど。


「それに二の腕硬いし、胸ないし」


「当たり前だろう!」


俺はいらついて、好き勝手触りまくる浩介の手をはたいた。
なんなんだこいつは。
周りの視線が痛すぎる。
だが、俺の慌てようとは正反対に、彼は笑う。


「ほら、全然女じゃねぇじゃん。」


「………は?」


彼の言葉に、俺は返事ができなかった。

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