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「別にただのコンプレックスだよ。
俺ひょろひょろだし、色白くて線細いから女みたいってよく言われんだよ。だから。」


「ああ、確かにひょろいよなお前。」


「…」


気にしてることを連呼されると、少し傷つくんですけど。


「お前はそれなりに筋肉あるし、線細くないからいいよな。
俺筋肉付きにくいんだよ。」


そう言ってため息。


「でもさー」


「うわっ」


突然浩介が俺のカッターシャツをめくった。
スクランブル交差点の信号待ちという、公共の場で。

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