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彼女を目で追いかけ始めて気づいたこと。
雨の日にしか駅のホームに現れないこと。
いつも数人の女子でかたまって話していること。

それと、もう一つ。

あれから何度か、彼女と目が合ったことがある。
あちらも、この前のことを覚えているんだと思った。
でもそれは、俺のただの自惚れで。

彼女が見ていたのは俺じゃない。



俺の隣にいる、浩介だ。


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