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「何度やってもさ、うまくできないんだよなー。」


「うまくって…理想はなんなんだよ。」


「こうさ、ピョンピョンしないようにしたかったんだよ。」


上靴を出して足を入れ、階段を上りながらそんな会話をする。
眩しさと眠気で目はうっすら開いているだけ。
周りの人間には睨んでるように見えるかもしれない。
そのため、何度か階段でつまずいて、田村が「起きろよ。」と呆れて言う。


「二人ともおはよ…て北沢君、頭…」


同じクラスの女子に後ろから声をかけられ、振り返ると頭を指さされた。
横で田村が「変だよなあ?」と彼女に相槌を求めた。酷いやつだ。

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