「...っ!...ちゃん!」

誰...?


「心結ちゃん!」

そう確かに聞こえたと同時に瞼が開き、
目の前一面に真っ白な世界が広がった...

そして、横を向くと私の手を両手で強く握りしめてくれている優しそうなお兄さんの姿が目に入った。

強く握りしめてくれているおかげで自分は独りじゃいと感じられ安心した。


「あぁ、目が覚めたんだね!心結ちゃん。今すぐ看護師さんを呼ばないと!」

そう言って、お兄さんはナースコールで看護師さんを呼んでいた。

そこでやっと、私は病院にいるんだと気付いた。

よく見ればお兄さんに握られていないほうの腕には点滴が打ってある。

どうしてここにいるんだろう。

「すぐに看護師さん達が来るからね!」

と、笑いかけてくれるお兄さん。

いったい、あなたは誰なの...?