「でも、私だって先輩が他の子とキスしたの嫌だったんです……」



だからって、大希くんを拒まない理由にはならない。


先輩のせいにして、ほんと私は嫌なヤツ。






「もう嫉妬しないから。
大希くんとも関わらないようにするから。

だからもう一度私と付き合ってください」






先輩のシャツを強く握りしめる。



先輩と離れたくない。







「陽菜は何を言ってるの?」




そう言う先輩の表情は困ったような、照れてるような複雑な表情。







「俺、陽菜と別れたつもりない」