また人が変わったみたい。 いや、私と出会ったばかりで付き合っていた時の大希くんに戻った。 さっきも口調的には棘のある言い方だったけど、声音は怒っていなかった。 大希くんの後ろ姿をボーっと見つめる。 「黒田変わったね」 「うん、びっくりだよ……」 「で、話は?」 花香ちゃんに促され、今度こそさっきのことを話し始める。 田辺先輩に言われたことを全て。 「だから遅刻。 これは一波乱ありそうね」