食べられなかったらお持ち帰りかな。
レンジでチンすれば温かいし。
「先輩っ行きましょう」
「はいはい」
私は先輩の手を引っ張りながら、目的の屋台を回る。
先輩は文句ひとつ言わずに、私について来てくれた。
「ちょっと休憩しようか」
目的のものを全て買って、手に荷物がいっぱいになってきた時に先輩が道を逸れた。
私をひっぱり、花壇に腰をかける。
その隣に座り、買ったものを見る。
「先輩も食べますか?」
「ありがとう。その前に、足とか大丈夫?
浴衣に下駄って歩きにくかったでしょ?
人が多くてもみくちゃにされるし」
私を見て心配そうに聞いてくる。