大女将は続けて…



〔この台帳と書かれた物を受け取った瞬間から私に声が聞こえる様に成りました今まで聞いた事も無かったのに急に声が聞こえそして気にしなかった私に色んな災難ごとが起こる様に成りました。〕


そういい下を向いてしまった大女将。



「後の事は言われ無くても見えてますから言わなくても大丈夫ですよ。」


父が大女将に言った



『末裔まで呪われ温泉旅館に女の子が生まれて来ないと言う事ですか…』


祖父も言った。



過去が見える二人にはきっと何か?が見えてるんだろう…

私にはまだそんな能力が備わって無いから祖父や父の話を聞いて自分なりに解釈しなくちゃいけないから…

大変と言えば大変なんだけど…

時に過去が見えないから苦労する事はあるけど姉に言わせると…



[過去が見えるのも良し悪し]

と汀お姉が言った言葉を思い出した。



でも…


こんな時はやっぱり見える方がいいに決まってる…

人を助けるのが九条家の役割だと言うのであれば…



私はまた違う事を考えてしまってた。



普通の高校生活をしたい私なのに…

でも苦しんでる人を目の当たりにするとやっぱりほっとけない…