そう…


返す物をちゃんと返さないと何も始まらないし交渉すら出来ない…


だから祖父は玉とお経を知らないと言った大女将に出す物を出さないと帰る!と言ったんだ…


生きてる時も…

死んでる時も同じ…



人から盗んだり取ったりした時は先に盗んだ物や取った物を返しそれから謝りこれからの事を交渉する。


それは生きてる私達の世界と同じ様にあの世でも同じ…



だから祖父が言ったのに…



私は祖父の声を聞きながらそのモノ達の言葉も聞いてた。



〔私には何の事を指してるのか?何を言われてるのか?さっぱり解らない話なのよ!〕


大女将は両耳を押さえたまま私達に叫んだ。



でもモノ達は大女将が隠し持ってると言う事を言ってる…


どちらか?
片方だけを信用するのは危険なんだけど今回だけは…
私もモノ達の味方になるつもりだった。




本来、私達はモノ達に嫌われる存在。


でも時に味方になる事もある。

今みたいに依頼主が嘘を言ってたりシラを切ったりした時にモノ達の話を聞き味方になる事があるからだ…


必死に成って隠す大女将を観てると私は笑いたくなった。