「あちぃ。」
この言葉今日で何回言ったんだろ
周りではセミが鳴き
雲は太陽におびえたのか、ひとつもなく
当の本人の太陽は
ドヤ顔するように僕のことを見つめていた。
いや。
睨みつけていた。
「僕の事睨みつけても何もないのに」
思わず言ってしまった独り言は
隣を歩いていた彼女を困らせてしまった
『私睨んだ??』
僕の顔をうかがうように前かがみになり
困った顔をしている彼女を見て
思わずキュンとしてしまった。
「凛のことじゃないよ。太陽のこと」
そう言うと、彼女はプッと吹き出した
『あはは。なぎ、太陽とにらめっこしてたんだ~♪』
にらめっこなんかしてるつもりなかったんだけどなぁ。。
『ふふっ。そんなことより、早くあそこのカフェにいこ!』
そう言って凛は僕の手を引っ張って走り出した。
そう。
今日は
僕の16歳の誕生日
ただいま僕の彼女のりんかとデート中なのだ。