ボロボロの服から覗く少女の細く白い四肢には青黒い大きな痣が沢山つけられていた。
少女は恐怖に顔を歪めながら足を動かしていたがやがて追いついてきた男に髪を掴まれ、地面に倒れ込んだ。


「…!いたっ…」
「やっと捕まえたぞ。俺らに迷惑かけるなんざいいご身分だな」
「……っ。はな、して…!」
「あぁ?何言ってんだ。離すわけねぇだろ」
髪を掴み体を押さえつける男が周りの男に指示を出すとどこからか手錠を取り出し少女の手を拘束する。
「やだっ…私はもうあんなところに戻らない」


手錠をかけられたことにより焦った少女が足をばたつかせ、抵抗を試みると男は小さく舌打ちをし少女を思い切り蹴りあげた。

「いっ…!?」

少女は悲鳴じみた声をあげ動かなくなる。
「うるせぇんだよ。お前は黙ってあの人の言うこと聞いてればいーの」
蹴りあげた男はゲラゲラと笑いながら少女を担ぎあげる。もちろん横抱きなんかではなく、肩に担ぐ形だ。