えつこと草野は相変わらず、川原や駅前まで散歩をして、家に帰れば草野の母が用意したそうめんやスイカを食べる。 そうして夜は身体を重ね、ただ眠る。 その繰り返しだった。 草野は実家ということもあって、 リストカットするときはこそこそと 隠れてやった。 傷も、あの死にかけて以来、そんなに深くまでは切らないようにしている。 それでも切る回数は増え続けていた。