「お、おまたせ!」



急いでドアを開けると日野くんは私の足から頭まで見る。




「ふーん…まぁ、ブスの割には似合ってんじゃん。」



「ほっ、ほんと?」



ブスの割には、という言葉はいらないけど褒められたことはただ単純に嬉しかった。




「は?ちがっ、その、まさに馬子にも衣装だな!」



「…それは褒められてるの?」



あんま嬉しくない気がする。




「あ、そういえばアンタ、どうやって入ったのよ。お母さん今日いないはずだけど。」



お母さんは昨日から出かけている。久しぶりに友達と旅行だそうだ。


お父さんは仕事だし。



「あー、おまえの弟に入れてもらった。」


は?アイツ…何勝手に入れてるのよ……!



「え、いつからいた?」



「ん?1時間前。」



血の気が引く。