ハァッって……


なんでため息つくの?



聞いてって、何を聞けばいいの?


付き合って早々の別れ話?


そんなことを思いながら走っていると、あっという間に教室についていた。


―ガラッ


「あっ♪渚おは……どうしたの?」

私は険しい顔をしていたらしく、里沙は私の異変に気付いた。

「里沙……昨日噂本当だったっぽい…」

「……渚っ、ゴメンね…」

「別にいいんだょ♪やっぱ、モテるやつはチャラいんだね!!!!まぁ、良い思い出になるでしょ〜♪」


私は心配性の里沙をこれ以上不安にさせたくなくて、わざと明るく振る舞った。

その時―


バンッ!!

涼介が息をきらせて教室に入ってきた。


馬鹿だなー私。
涼介が息をきらせて追いかけてきてくれたことがものすごく嬉しいなんて。



我ながら笑うちゃうよ




.