羽歌が涙目で俺を振り返った。ちなみに、何をしたのかは……秘密な。
そのまま、羽歌に「構ってくれんの?」と聞けば俺の勝ち。
「わかったわよ……何して欲しいの」
「キス」
「後で」
「なんのために今言ったんだよ」
「子どもに見られるでしょ……っ」
「じゃあ夜でいい」
それにほっとしたような表情を見せた羽歌に、続けて「それだけじゃ終わらせねぇけど」と伝える。
「え、」
「もう叶音産まれてだいぶ経つもんな?」
「や、あの、」
「3人目は男っていうのもいいよな。
あーでも、三姉妹っていうのもかわいいか」
「あ、の、」
「羽歌はどっちがいい?」
あたふたとして、「あの、和泉……?」と羽歌が俺を見上げる。
「ん?」
「え、と……いや、うん。
深音と叶音の生活もあるし、いまは3人目いいかな、なんて……」
「羽歌、前に〝五人家族がいい〟とか言ってなかったか?」
「言ってない……!
記憶勝手に書き換えてる!」
「冗談に決まってんだろ」
羽歌の頬を撫でて、「今日じゃなくてもいいから、近いうちに俺にも構えよ」と言えば、羽歌は小さく笑って。
「今日……叶音がぐずらなかったらね」
「、」
「夜泣きしなかったら、構ってあげる」
それは。
俺の考えてることでいいのか、と思っているうちに、羽歌は俺の腕から抜けて、深音と叶音に構い始めた。
「羽歌」
「なぁに?」
色々、言いたいことはあるけどな。
「今度の四年目の結婚記念日、
どっか連れてってやるよ」
「え、でも、」
「深音と叶音は、お前の親に頼んだら迷わず預かってくれるだろ。
すげぇベタ惚れだし」
「……心配」
「大丈夫だっつーの、1日ぐらい。
んで、あともうひとつ」
なに?と、首を傾げる羽歌。
深音はそんな羽歌の膝に乗っていて、叶音は羽歌に抱っこされていて。
俺は紛れもなく家族だけど。
過去のことを思い出せば、かなり色々あった気がする。
ここに俺らがいるのは、きっと何かの運命で。奇跡、なんだろうな。──だから。
「羽歌。愛してる」
「っ……わたしも、愛してるわよ」
──この先の未来も、ずっと愛してる。
【END】
こんばんは。華月ひなです。
GUILTY二度目のあとがきに入る前に謝罪させてください土下座します
番外編の執筆にとてつもなく時間をかけてしまい申し訳ありませんでした!!!
つい数時間前。
何気なくGUILTYの完結いつだったっけな、なんて表紙を見て絶句しました。
四月だと(白目)
これはさすがにひどいと、番外編の残りを書いたわけなのですが、ダブルデートなのに全然ダブルデートしてくれず。
挙げ句の果て中途半端なところで終わり。
最終の番外編はとりあえず和泉が子供好きで羽歌に構ってほしいということしかわからない。子供好きなのはさすがロリコンですね(違う)
と、こんな具合で終わってしまったのですが、わたし的にはとても満足してます。
活動休止まであとすこし。
GAME OVERのほうも頑張って更新していきますね!!実は公開してないだけで結構ページあるので、近いうちに更新再開できると思います!
暇つぶし程度に新作公開したいなー、とか思ってるので、こそこそしてますたぶん。
ということで、長い間GUILTYにお付き合い頂いた皆さん本当にありがとうございました!!!
読者の皆様にたくさんの感謝と愛を込めて。
2015, 06. 02. 華月ひな
(ちなみに叶音の下にもうひとり家族ができるというのは、また別の作品で*)