『杏果、ごめんな。幸せになれよ』

まるで死ぬみたいな言い草で。

『…っやめてよ!!バッカじゃない、車に…っ轢かれたくらいでそんなこと言うな!!』


杏祐はで笑うばかりだ。


しんどいんでしょ、苦しいんでしょ。

笑わなくていいよ。

言いたい言葉は全て嗚咽で消えていく。


『大好きだった』

『今もこれからも好きでいろっ!!』


病院につく前に、彼は発作のようなものを起こして気を失った。


そしてそのまま起きることはなかった。