「愛達、遅いなー…。なにしてんだろ。あ!ねえねえ!黒田!」
って黒田、なんか、ぼーっとてる。
「ん……あ、なに?」
目を合わせてくれないけど、どうしたのかな?
「愛達遅いから、そこのハンバーガーショップに入ろ!愛にはメールしとくね。」
「あぁ、そうだな。入ろーぜ。」
あたし達はお店の中に入って、とりあえず席に座った。
なんか…今日の黒田はいつもと違う。
空気が悪いよ…。
よし、あたしが空気変えてやるっ!
「黒田!なんか飲もうよ!お腹すいたけど、愛達来てないから、まずはドリンク買お!」
「俺が買ってくる。」
「あ、ありがとう。えっとじゃあお金…」
「いらねー。俺のおごり。」
いつもなら、そんなこと言わないじゃん!なになになに。なんかしたっけ、あたし…
あ。黒田が買いに行って帰ってきた。
「ありがとうね。」
「おう。あのさ俺、お前に話ある。」
ドキッ…
え?
「う、うん。話ってなんの?」
しばらく間があった。
なんだろう。
「俺。お前と一緒にいると頑張ろうって思うし、悩み事あっても、お前がバカやってくれるから、なんかスッキリするし、気づいたら…お前の顔見るたびにドキドキして、お前が他の男と話してたりすると、モヤッてして…その…お前の事が好きになったんだ。お前が俺の事をどう見てるかはわかんねえ。でも俺はお前を絶対悲しませない。だから…よかったら俺と…付き合ってください。」
頭の中真っ白。
なんか緊張する…
「え…。あ…その……。あたし、びっくりして。まさかそんな話だとは…。明日までに返事するから、今は考えさせてもらっていいかな…?」
「わかった。じゃあ、今日はこれで。あ、ちなみにあいつらは来ないよ。俺の気持ち知ってて、気を遣ってくれたっていうか。そんな感じだから。」
愛達知ってたんだ…
「そ、そ、そうなんだ。うん。じゃあまた明日…。ばいばい。」
あたしはそういうと、スタスタとお店から出て行った。愛には今日の夜、電話してみよ…。
…にしても黒田があたしの事を好きだったとは…。
なんであたし?
スタイルも良くないし、背だって164cmっていう女子にしては高いから可愛さもないし。
他に可愛い子なんてたくさんいるのにな。
あぁ。考え出したらキリがないや。
とりあえず、さっさと帰ろう。