私がドアの前で立ち止まっていると、中からの声がより大きく聞こえた。

「そういえば、悠って好きな子とかいないの?」

悠…?悠もいたんだ…

「別に…」

「おいおい、別にで済まされるわけねぇだろ!

お前にふられた女子がいったい何人いると思ってる?

本命がいるんじゃねぇかってみんな言ってるよ」

「……」

悠がモテることは知ってたけど、そんなにだとは思ってなかった。

みんな…ふられたんだ。