冷えピタがなかったので、水で濡らしたタオルをしぼって悠のおでこに乗せた。

悠の息が荒い。

「悠…大丈夫…?」

「…んっ」

悠は私の手をおもむろにつかんで、自分のほおに当てた。

「お前の手…冷てぇ…」

ドキンっ

「な、何か食べたいものとか…ある?」

「……シチュー…」

「!…私、材料買ってくるね!」

私は財布を取り出すと、悠の家を走って出た。

あのままあそこにいたら、心臓がもたないっ…