「なんだよ、気持ち悪りぃ…さっきからニヤニヤしやがって」

「ひどい…別にニヤニヤはしてないよ!」

昼休み。

私はいつも通り、悠と中庭でランチタイム。

今日も悠が作ったお弁当だから、とっても美味しかった。

「ありがとう」

「ん?」

「悠のおかげで…友達できたから…だから、ありがとう」

「…俺は何もしてねぇよ」

そうは言うけれど、やっぱり悠のおかげだと思う。

いつもは意地悪だけど…本当はすっごく優しくて…

「何?俺の顔になんかついてる?」

「あっ!別に何も…//」

いつの間にか、悠のことばっかり考えてた。

どうしちゃったんだろう…私。

私は芝生の上に寝っ転がった。

もうすっかり夏だ。

けど、木の影になってるこの場所は、結構涼しい。

「お前さ…」

「?」

「無防備すぎ」

「……え?」

悠は私の上にまたがり、私を見下ろす。

ドキンっ

え?何…?

あ…もう、悠の目怖くなくなった…

「顔真っ赤。何期待してんの」

「痛っ」

悠は私のほおをつねると私の隣に座り直した。

「悠が変なことするから…びっくりしただけ」

「俺はお前みたいな色気のねぇ女なんか興味ねぇけど」

「……」

「他のやつには気をつけろってことだよ」