「合田さん、あの…」

「？」

「私っ鈴木桃菜（すずき ももな）って言いますっ！」

「は、はい」

なんだか小さくて、かわいい、ふわふわした女の子だった。

「あの、私っ、前から合田さんとお話ししてみたくてっ…それでその」

「私と？」

「友達になってくださいっ！！」

恥ずかしそうに手を差し出した鈴木さんは、とてもかわいくて

「あっ！あの…私でよければ！よろしくお願い申し上げます！」

「ははっ、2人ともなんでそんな敬語なの」

横で高村さんも笑ってる。

「桃菜はいいやつだから、あたしからもよろしく頼むよ」

「もう、千春ちゃん…私ばっかり恥ずかしいんだけど」

「私ばっかりって…だってあたしはもうとっくに鈴の友達だもん」

友達…

友達ってこんなにも、嬉しくて、楽しくて、あったかいものなんだ…

「あの！」

「？」

「千春ちゃんも、桃菜ちゃんも、これからよろしくねっ！」

“名前で”

“敬語は直せ”

「鈴ちゃんって…かわいいね！！」

「へ？」

「でしょ、でしょ？あたしは前から知ってたけどねー」

「千春ちゃん！私だって鈴ちゃんのこといっぱい知ってるんだから！！」

「例えば？」

「えっと…もう！これから探すんだから！！」