「うるさい、涼介」

「おぉ、怖っ。って…ん?この子、悠の知り合い?」

不思議そうに私の顔を覗き込む川島くん。

「…そういえばお前、眼鏡は?」

悠に言われて、落とした眼鏡をそのままにしていたことに気がついた。

「あっ…えっと…あ!」

コンビニのゴミ箱の前にころがった私の眼鏡は、踏まれたのだろう、レンズが割れてしまっていた。

「壊れちゃった…」

私はレンズの破片を集めて、ゴミ箱に捨てた。

「ねぇ、だから、この子お前の知り合い?」

「は?……あぁ…、ちょっと合田眼鏡かけて」

「え?あ、はい…」

「合田って…あ!!」

私がレンズのなくなった眼鏡をかけると、川島くんは驚いて大きな声をあげた。

「メガ…あの合田!?」

なんでそんなに驚いてるのか、私にはよくわからなかった。

壊れた眼鏡をかけて帰るわけにもいかないので、私は眼鏡をリュックにしまった。