放課後。

俺は涼介と一緒に、委員会で残っていた。

委員長の話もまともに聞かず、ぼぉっと窓の外を眺めていた。

「あ…」

中庭の花壇の花に、合田が水をやっているのが見えた。

あいつ…確か園芸委員じゃねぇだろ

また押し付けられてんのか…?

そんなことを考えながら、俺は合田の姿を目でおっていた。

合田は楽しそうに、花に話しかけながら水をやってる。

これは本当に好きでやってるのか。

その時、合田は花壇につまずき、そのまま前に倒れて、頭からジョウロの水をかぶった。

「ぷっ…ドジすぎだろ…」

すると、校舎から誰かが出てきて、合田の近くに駆け寄って行った。

あれは…高村?

なんだ、あいつら仲良かったのか。

合田に高村が何かを話しかけると、合田はすごい勢いで頭を下げて謝っていた。

「…バーカ…」

そのあとは2人で楽しそうに水やりをしていた。


「悠……ずいぶんとご執心でいらっしゃる…」