「まず、敬語を直せって言ったろ」

「…!」

後ろから手が伸びてきて、私の手から黒板消しを奪い取って黒板を消し始める悠。

「帰らないの?」

「あぁ」

「私なら大丈夫…「利用されてるってわかんねぇの?」

「わ、分かってるけど…」

「ただの八方美人だろ」

「でも、私掃除好きだし…」

「お前がそれでいいなら、何もいわねぇけど」

「…」

「少なくとも俺は、自分の犬勝手に使われていい気はしねぇな」

そう言い放つと、悠は黒板消しを置いて、怒った様子で教室を出て行った。