「こ、これ…!!」

そう言って合田が鞄から取り出したのは、水色の保冷バッグ。

「は…?」


「昨日…悠に渡そうと思ったら、なんか溶けちゃってたから…作り直したんだけど…」


そう言う合田の指には、絆創膏がいたるところに巻かれている。


どんだけ不器用なんだよ…


「悠、いっぱいもらってるし…いらなかったら、捨てていいからっ…じゃあね!」


合田は顔を真っ赤にして、一気に喋り終えると委員会があるからと、教室の方に戻って行った。


「バーカ…捨てるわけねぇだろ」